Research

Brief introduction of the research interests in Japanese.

ネットワーク科学について

ネットワーク科学とは、ものごとのつながりがなす構造(ネットワーク)に注目して現実世界の現象を理解し制御することを目指す研究分野です。研究対象である現実によく見られる複雑なネットワーク構造を指して「複雑ネットワーク」と呼ぶこともあります。

以下にまとめた内容はすべての分野を網羅するものではなく、私自身の関心に従って物理学系の内容に偏っていることにご留意ください。

セミナーや国際会議など研究関連情報を共有するメーリングリストを運営しています。こちらからどなたでも参加・閲覧ができます。

目的別のショートカット

[学問的な内容の前に]

世の中のネットワークを理解することの目的や意義について、以下のリーフレットが参考になります。

[日本語の解説論文]

まずは分野全体を俯瞰的に解説した日本語の論文を読んでみるのがよいと思います。以下に例を挙げます。

個別の話題についての解説論文の例を紹介します。

[日本語の書籍]

日本語の論文を読んだ上でさらに詳しく知りたい場合は、日本語の書籍を読むのが良いと思います。Amazon で「複雑ネットワーク」で検索すると日本語の関連する書籍が見つかります。

[英語の書籍]

一般向けの書籍の例です。いずれも日本語訳が出版されています。

[英語の講義・講演資料]

[英語の教科書]

一般向けの書籍よりも専門的な内容を扱った教科書を紹介します。

[英語の総説論文]

複雑ネットワーク全般

ネットワーク上の様々なダイナミクス

テンポラルネットワーク

ネットワーク上の感染症ダイナミクス

  • Romualdo Pastor-Satorras, Claudio Castellano, Piet Van Mieghem, and Alessandro Vespignani, Epidemic processes in complex networks, Reviews of Modern Physics, 87, 925 (2015)
  • Zhen Wang, Chris T. Bauch, Samit Bhattacharyya, Alberto d’Onofrio, Piero Manfredi, Matjaž Perc, Nicola Perra, Marcel Salathé, and Dawei Zhao, Statistical physics of vaccination, Physics Reports, 664, 1-113 (2016)

多重ネットワーク

  • S. Boccaletti, G. Bianconi, R. Criado, C.I. del Genio, J. Gómez-Gardeñes, M. Romance, I. Sendiña-Nadal, Z. Wang, and M. Zanin, The structure and dynamics of multilayer networks, Physics Reports, 544(1), 1-122 (2014)
  • Mikko Kivelä, Alex Arenas, Marc Barthelemy, James P. Gleeson, and Mason A. Porter, Multilayer networks, Journal of Complex Networks, 2(3), 203-271 (2014)

コミュニティ検出

適応的ネットワーク

地理的ネットワーク

ネットワーク中の重要ノード発見方法

[英語の原著論文]

[国内の関連する研究会]

日本物理学会には年2回の大会があり、領域11「ネットワーク一般」というセッションが開かれます。他の学会における研究会のうち代表的なものを挙げます(五十音順)。

[海外の関連する国際会議]

この分野の国際会議はいわゆる計算機科学の一般の国際会議とは異なり、発表申し込みに際してフルペーパーの投稿および査読は存在しません(例外あり)。未完成ないしは投稿段階の内容について発表し、お互いに最新の研究動向を伝えて交流することが主たる目的です。

  • NetSci

    この分野における最大規模の国際会議(参加者 500 人ほど)。毎年6月頃に開催される。5日間の会期のうち2日間がスクールとサテライト会議に充てられる。2012年より優れた若手研究者1名に Erdős-Rényi 賞が授与されている。

  • NetSci-X

    上記の NetSci から派生した国際会議。2015年より毎年1月頃に開催される。

  • Conference on Complex Systems

    ネットワーク科学を含む複雑系研究の国際会議。毎年9月頃に開催される。NetSci と同様に5日間の会期のうち2日間がサテライト会議に充てられる。ネットワークに特化したサテライト会議もほぼ毎年開かれる。2014年までは会議名称に “European” を冠してヨーロッパ各地で開催されていたが、2015年からはその冠が取られた。

  • CompleNet

    2009年より毎年3月頃に開催される。2010年にブラジルで開催された以外はヨーロッパかアメリカで開かれている。発表申し込み時にフルペーパーの投稿と査読があり受理された論文は論文誌に採録されることが、上記の国際会議とは異なる特徴である。参加者数は NetSci などに比べると小規模と聞く(200人前後?)

  • International Workshop on Complex Networks and their Applications

    2012年より毎年11月頃開催される。ワークショップなので上記の国際会議に比べれば小規模である。IEEE の国際会議に併設される形で開催されるので、工学系分野の慣習に従いやや長い論文の投稿が必要となる。

[ネットワークの公開データ]

[ソフトウェア]

以下はすべて無償で使えるフリーウェアです。

  1. 可視化(ネットワークの描画)
    • Cytoscape – (Win / Mac / Linux) Java ベースのソフトウェアです。簡単なネットワークの分析もできます。
    • Gephi – (Win / Mac / Linux) Java ベースのソフトウェアです。コミュニティ分割やページランク計算などやや複雑な分析もできます。
    • Pajek – (Win) Pajek 用のファイル形式に整形されたネットワークデータもソフトと同じ作者により公開されています。
  2. ネットワーク分析のライブラリ

    ネットワークに関する本格的な分析を始めるときに、既存のアルゴリズムなどを一から自分でプログラムするよりもあらかじめ設計された関数を利用するほうが手軽で場合によっては実行が速いこともあります。そのような関数をまとめたコードの集まりをライブラリと呼びます。

    • igraph

      – C / Python / R 用のライブラリが公開されています。可視化もできます。
      – 特に R と組み合わせた利用方法については竹本和広氏(九州工業大)による充実したチュートリアルのウェブページがあります。

    • NetworkX – Python 用のライブラリです。
    • graph-tool – Python 用のライブラリです。Tiago Peixioto 氏(University of Bath)というネットワークの理論研究者により開発されています。コミュニティ推定などと組み合わせた高度な可視化も可能なようです。
    • MuxViz – R と Octave をベースにしたソフトウェアです。多重ネットワークの分析と可視化に特化しています。Manlio De Domenico 氏(Universidad Rovira i Virgili)というネットワークの理論研究者により開発されています。

[Twitter アカウント]

最新の論文やプレプリントの発行情報、国際会議の開催情報などを流してくれるアカウントが複数存在します。以下は一例です。

@arxivblog
@cxdig
@ISI_Fondazione
@KONECTproject
@net_science
@NetworkFact
@networks_
@PhysicsPaper
@statmech_netw
@YINSedge
@YRN_CS

NetSci などの国際会議は会議運営のアカウントを作ることが多いので、それらのアカウントがフォローしているユーザーを眺めれば(Twitter へのログインが必要)ネットワーク科学関連の研究者(で Twitter を利用している人々)が一度に把握できます。

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